年齢による脳の老化現象~ド忘れの頻度

子どもも大人もド忘れの頻度は同じ

年齢とともに記憶力が低下していると感じる大きな原因のひとつが「ド忘れ」の多さです。若いころにはすぐに思い出せたことが、年をとると、なかなか出てこない。ノド元まで出かかっているのに、あとちょっとで思い出せそうなのに、どうしても思いだせなくて困ってしまった、という経験は誰にでもあるでしょう。こんなにしばしばド忘れてをしてしまうのは年をとって記憶力が低下したからに違いない、と考えるのは早計です。

大人と子どものド忘れの頻度をくわしく調べてみると、まったく違いがなかったのです。つまり、大人がド忘れが増えた、と感じるのはただの思い込みに過ぎません。

大規模調査によって明らかになった、老人は忘れないという事実

2000年に日本で行われた大規模調査によって、ド忘れの回数は、子どもでもシニア層でもほとんど一定で変わらないことが明らかになりました。では、どうして大人になると、ド忘れの頻度が多くなった気がするのでしょうか?実は子どもの場合には、「ド忘れの回数」を尋ねた時に、この3日~1週間程度の間の回数を答えます。ところが、大人の場合には、自分の過去半年くらいの間のド忘れの回数をカウントするのです。

つまり大人の方が記憶力が高いために、長い期間のド忘れ回数を覚えているのです。そのため、子どもの頃にはたまにしかなかったものが、年をとるにつれてとても増えたように感じてしまいます。

実際、誰でも子どもの頃には、「自転車のカギ、どこいっちゃったのかな?」「体操着をどこに置いてきたっけな?」など、ド忘れはしょっちゅうあったでしょう。考えてみると、子供の頃の方が多かったのかも知れません。

ド忘れを気に病むことの思い込み

子どもの場合には、「また、やっちゃった」とあっけらかんと忘れられるのに、大人は「年だからな」と落ち込みます。「もしかすると、もう認知症の初期症状だろうか?」などと深く悩んだりして、ショックが大きくなり、ますますド忘れがひどくなったという考えにはまってしまいます。

脳も記憶力も、人が思っているほどには衰えません。ほとんどの場合、思い込みにすぎないのです。「若いころには手帳に書かなくてもスケジュールが頭に入っていた」などというのも幻想にすぎません。若いころには覚えておかないと困るほどのスケジュールがなかったのです。年をとればとるほど責任が重くなり、重大な要件が多くなります。忘れては困るものが増えるのですから、書いておかなければならなくなるのは当たり前。

若いころには、たとえそのスケジュールを忘れてしまっても問題にならなかったため、忘れたことすら忘れているのです。だから、忘れた気がしないだけです。

ド忘れというものの頻度は、加齢とともに増えるわけではありません。年をとるとむしろ過去のことをよく覚えているために、ド忘れの印象が長く続くのです。それによって、回数が増えたと錯覚しています。自分自身の錯覚に気づいて、「年をとって能力が衰えた」と嘆くのをやめるのが得策のようです。
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