年齢による脳の老化現象~直感力の衰え

直観力が鋭くなるのは40才を過ぎてから

直感力がどうして年齢とともにどんどんアップしていくのか、と不思議に感じる人もいるでしょう。体力や視力、聴力など、肉体的な機能の多く、あるいはすべてが加齢とともに減退していくにもかかわらず、直感力が衰えないなど信じられないという人もいるでしょう。けれども、自分の経験を振り返ってみて下さい。20才のときには会社での人間関係の機微が分からず戸惑っていたのに、40代、50代になると相手の気持ちをサッと理解したり、問題が起こりそうなところに割って入って仲裁ができるようになりませんでしたか?

明らかに、加齢とともに高まっている能力があるのです。小学生時代に自転車に乗れるようになった人は、70才になっても乗り方を忘れません。「昔のことはほとんど覚えてない」などという人でも、自転車の乗り方、ハシの使い方など、かなり複雑な動作を何も考えなくても実行できます。しっかりと覚えているのです。それがどうしてできるのかと聞かれても、答えようがないはず。直感力はこうした記憶と関係しているのです。

直感力は手続き記憶です

ピアノのひける人は自分の動作を人に説明できるでしょうか? この指の筋肉をこの程度弛緩させ、一方で、こちらの指は力を込めて、などと細かく解説できる人はこの世に存在しません。誰も説明できないことなのに、多くの人ができてしまいます。人はしばしば「説明できないことができるはずがない」と思い込んでいますが、日常生活の多くの動作は、説明できないのにできているのです。自動車を運転しながら、アクセルを踏んでブレーキを踏んで、ハンドルを左に回してなどといちいち自分の動作を考えている人はいません。

無意識に体が覚えている動作を繰り返しているのです。こうしたものを「手続き記憶」といいます。一方で、口できちんと説明できる記憶は、「陳述記憶」と呼ばれます。人間の記憶はこのふたつに分類されます。手続き記憶を司るのは、脳の大脳基底核の部分で、身体動作に関連した記憶やプログラムを保存しています。実は、直観力はこの部分から生まれてくるのです。

直感力が生まれるメカニズムとは?

体の動作に関与する部分から直感力がなぜ生まれるかといえば、両者が記憶と経験の積み重ねででき上がるものだからです。自転車をこぐ、ピアノをひくという作業は筋肉が互いにに協調し合いながら行う微妙な動きです。脳の中では極めて高度な計算を瞬時に行っているのです。これをコンピューターで制御しようとすれば、かなり高度なプログラムが必要になります。こうした手続き記憶は、訓練によって身につきます。繰りかえし何度も行うことで、基底部がマスターするのです。

「無意識」というのは、反復によって身につく記憶のことです。直感もこれと同じなのです。目利きだとか状況判断だとかいうものは、繰りかえし何度も同じことをすることで身につくもの。訓練すればするほど能力がアップし、一度身についた力はなかなか消えません。若いころからいろんな経験を積んでいる人ほど、直感力が鋭くなり、しかもその能力は、年を取っても自転車に乗れるのと同じように、衰えはしないのです。

直感力は手つづき記憶に基づくものなので、経験豊富な高齢者の方が能力が高くなります。しかも消去されにくい記憶なため加齢では失われません。シニアには、「直感力」というとても高い能力があるのです。
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